2010/08/29
しげるの長い一日「背番号55」
落語に詳しい方がいたら、と書いたところ意外と、と言えば失礼になるのだが沢山のお便りをいただいた。
みなさんから「そんな事なら早く言ってくれよ!」と言わんばかりに熱いメールをいただいた。
その中で、「落語も音楽と同じ。生で見るのが一番!!」と書いてあるメッセージに感銘を受け、同じく落語に興味をもっている後輩と一緒に観に行く事にした。
どの交通を使うか悩んだけど、久しぶりに電車でいこうと思った。
背番号55、MATSUIと書かれた紺色のTシャツを着た親子連れと相席になった。
最寄り駅に着いた時、バシンっっ!という音がした。
振り返ると、背番号55の親父が子供の両肩を掴み、なんでごめんなさいが言えないの?と怒っていた。
僕は両親の考えのもと、どんなに悪さをしても一発もぶたれた事がない。
なので、こういう風景に出くわすと関係ないのに止めたくなるのだが、教育方法は人それぞれ。
そこに愛を感じたので、先を急ぐ事にした。
会場に着いた。
落語は基本的に当日券のようだ。
何もかもが新鮮。
こういう興行に慣れているはずの僕も、さすがに畑が違うと勝手も違う。
普通に席に座るだけでも「常連さんの席に勝手に座ったりしてないだろうか?」「落語初聴の僕らはこの辺りに座っていていいのだろうか?」とヘタレぶりを発揮しながら、なんとか腰を下ろし落ち着いた。
前座から始まり、あっという間の3時間。
日本の伝統芸能に酔いしれた。
面白い話を聴くのはもちろんだけど、うまく話すと言う事について、これまた深く感銘を受けた。
間の作り方、声のトーンの選び方。
どれもこれも勉強になったとは到底言えないレベルの素敵なものだった。
なんだか一回り大きくなった気がして。僕は自分の最寄り駅に着いた。
階段を下りると、なんと朝の背番号55、MATSUIと書かれた紺色のTシャツを着た親子連れと出くわした。
お昼に同じ電車に乗って出かけて、同じ駅で降り、夕方に同じ電車に乗り込むとは。
僕が落語を見て、ラーメン食って帰ってくる間、彼ら親子はどのような時間を過ごしたのだろうか?
思い返すとバシンっっ!という音のあと、子供の両肩を掴み教え込むお父さんの姿がお昼に見た最後だった。
彼ら親子が僕と同じ駅で降り、その後どのように過ごしたのかは知らないけれど、夕暮れを背景に子供が先頭を切って歩き、父親の手を笑顔引っぱるその姿を見るととても素敵なものだったと思う。
背番号55の背中が大きく見えた。
そしてこの後、僕は横浜に行く事になるのだが、それはまた今度。
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