THE NEUTRAL =気まぐれ日誌+スタッフ日記=

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2020/01/30

ホームラン回顧録

確か青山ボーリング場に遊びに行った時だった。

青山と言っても、もちろん東京ではない。

姫路の青山スポーツガーデン内にあるボーリング場のことだ。

友達の一人が、レーンの隅っこにある小さな部屋みたいなものを見て

『カラオケあるやん！やろうぜー！』と言ったのを覚えている。

中学2年か3年だったオレは、「カラオケ？歌うやつかな？」ぐらいな印象で、

当時かなりの恥ずかしがり屋やったから、

「人前で歌を歌うなんて！そんなのお嫁にいけない！！」と

最初は頑なに拒否ったが、友達に「歌わなくてもええし行こう」という言葉と、カラオケというものへの興味本位で同意した。

それが生まれて初めてカラオケボックスに入った瞬間やった。

当時のカラオケはボックスと名前がついてた通り、箱型の狭い防音室やった。

もちろん通信ではなく、ジュークボックスのように予めセットされた曲しか入っていない。

友達が何曲か歌ったら、「代谷もなんか歌えやー」と言われたが、当時のオレは歌を全然知らなかった。

ラジカセも持っていない、テレビで歌番組を見てたわけでもない。

たまたま開いたページに長渕剛の「乾杯」があり、なんかCMで聞いたことあるなーぐらいの知識で歌ってみた。

けれど、歌っているとあからさまにメロディーがわからない。笑

ふと友達を見ると、あまりのメロディーが合わないことに笑ったら可哀想やけど笑いをこらえきれず、笑っている。

めっちゃ恥ずかしかった。

2番かラストのサビあたりで、ようやくサビのメロディーをなんとなく思い出し「気持ちいい」と少しだけ思った。

それから友達とカラオケに行くことが増えた。

オレはもちろん曲を知らない。

当時大人気だった「ラブ・ストーリーは突然に」も知らず、（もちろんドラマなんて見ていない）、

「誰の歌？はて？」とぼーっと聞いていた。

そんな中、友達は「BOOWY」「B’z」「サザン」「TMネットワーク」「TUBE」「チャゲアス」とか色々楽しそうに歌ってて、オレはテレビではなく友達が歌うカラオケでヒットソングを知るようになった。

そして、それを自然と覚えて自分で歌うようになると友達に

「代谷とカラオケ行くと歌パクられる！！」と

まさかの持ち歌窃盗容疑をかけられ、少し煙たがれもした。笑

そんなこんなで中学を卒業する頃には、カラオケが大好きになっていた。

そして高校入学祝いに絶対にコンポを買ってもらおうと心に決めた。